腫瘍科について
腫瘍科には認定医(II種)が在籍しており、腫瘍の種類や状態、基礎疾患の有無などの全身状態を総合的に判断した上で、わんちゃん・ねこちゃんにもっとも適した治療方法を提案しております。
近年は、長寿化にともなって腫瘍ができてしまうわんちゃん・ねこちゃんが増加しています。たとえ腫瘍ができてしまったとしても、適切な治療によって負担が和らぎ、楽に生活できるようになるケースもあるでしょう。ただし悪性腫瘍(がん)の場合は転移や再発する可能性も高いため、手術や抗がん剤などを用いた治療が行われる可能性もあります。
腫瘍科では、わんちゃん・ねこちゃんだけでなくご家族様の心のケアも心掛けた、満足いただける治療を目指しております。
日曜日午後の特別診療枠:セカンドオピニオンの初診など
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「他の動物病院で診てもらったけれど、なんとなく診断結果に不安がある」「他の先生の意見も聞いてみたい」という場合には、ぜひ当院をセカンドオピニオンとしてご活用ください。
セカンドオピニオンの初診においては、日曜日の午後に1時間の枠で特別診療枠を設けています。
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詳細
対象診療 腫瘍科全般 診察時間 隔週日曜日の午後(毎週ではありません) 予約方法 完全予約制(ペットパスのアプリまたは電話予約) 注意事項 2回目以降の診察も日曜日の午後に対応可能ですが、詳細な検査は通常の診療時間内で行います。 詳しくはこちら 詳細説明のページへ
こんな症状に対応しています
- のど・首にしこりがある
- 乳腺にしこりがある
- 皮膚にしこりや赤みがある
- 体重が減少してきた
- 嘔吐・下痢を繰り返している
- 血尿が出る
- おなかが張っている
- 歩き方がおかしい、ふらついている
上記のような症状があれば、腫瘍疾患の可能性があります。
代表的な腫瘍科の病気
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乳腺腫瘍
わんちゃんの場合、良性と悪性(がん)の比率は50%であり、悪性のものの半分は転移して死亡する可能性が高いといわれています。
わんちゃんの乳腺は、わきの下から陰部の脇までに計5対ありますが、乳腺腫瘍はそのどこからでも発生する可能性があります。また多発性と言って、1つ腫瘍ができると、次々と他の場所にできてしまうケースもあるでしょう。
良性か悪性かを正確に診断するためには、腫瘍を切除して病理組織検査をしなくてはいけません。
乳腺腫瘍は、早期の避妊手術でかなり予防できる腫瘍のため、交配の予定がなければ早い段階で手術を検討しましょう。 -
ねこちゃんの場合、早期発見・治療が重要です
ねこちゃんの乳腺は、胸部から腹部にかけて計4対存在します。もしねこちゃんで乳腺腫瘍ができてしまったら、80~90%が悪性と言われています。そのため、より早期の診断、治療が必要です。
12ヶ月齢までに避妊手術を行えば、腫瘍の発生を抑えられる確率が高まりますので、お早めにご相談ください。 -
リンパ腫
リンパ腫は、わんちゃん・ねこちゃんにできる腫瘍の中では発生率が高いリンパ球系のがんです。
リンパ系のどの部分ががん化するかによって症状は変わりますが、主に「リンパ節が腫れる」「嘔吐や下痢をする」などの症状が現れます。抗がん剤治療による化学療法がもっとも一般的ですが、場合によっては外科手術や放射線治療も行われます。
リンパ腫は進行性なことが多いため、時間がたつにつれて命に関わる可能性が高まる病気です。早期治療を実施するためには、なるべく早い来院が望まれます。 -
白血病
白血病は血液のがんの一種です。骨髄で白血球ががん化して増殖する病気のため、病気の診断には骨髄検査が行われます。検査によって、骨髄の中で腫瘍細胞の増加が認められた場合に白血病と診断されるのです。
白血病になると、骨髄で正常な細胞が作られなくなるため、貧血、感染症、出血などの症状が現れます。症状は他の病気でもよく見られるものが多いため、いずれにしても異常を感じた場合には、早めにご来院ください。
腫瘍科で行っている検査
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触診
しこりの大きさ・形・位置を触って状態を判断します。
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細胞診
しこりに細い針を刺して、中身を顕微鏡で確認して検査を行います。
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画像診断(超音波検査・レントゲン検査)
超音波検査・レントゲン検査を行い、しこりの位置を確認して検査を行います。
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病理組織検査
しこりの一部または全部を切除して、検査します。